米国でビジネスに最適な上位10都市

アメリカにおけるビジネスに最適な都市には、通勤時間が短い、収入に占める生活費の割合が低いなど、従業員の幸福度が高い場所が多いです。

また、企業にとっても、存続率や成長率が高い都市はビジネスに最適と言えます。

そんな観点で勝手に上位10都市を上げさせていただきました。

企業にも従業員にもWin-Winな都市はどこ?

ビジネスに最適と言っても、何を基準するかによって、おすすめの都市は変わります。ここでは、オフィスの賃料や雇用の伸び、新規事業の生存率を始め、大学卒業人口の割合や雇用の伸び、従業員の通勤時間やかかる生活費などを基準に、どの都市が最適なのかを検証します。企業にとっても、そして働く従業員にとってもWin-Winな都市なら、企業全体の幸福度や生産性が高まるのではないでしょうか。

第1位:テキサス州オースティン

テキサス州オースティンには、州内で最も規模が大きなテキサス大学オースティン校があり、学生は約5万人と多く、近隣エリアに占める大学生の割合がとても高いという特徴があります。全米の都市の規模ではオースティンは28番目で、2010年ごろから高い成長率を誇る都市の一つでもあります。

テキサス州オースティンには、既に多くの企業が拠点を構え、本社機能を移転した企業もたくさんあります。現在オースティンに位置する大企業の中には、Appleを始め、AmazonやOracle、Dell TechnologyやSamsungなどが挙げられます。

オースティンのあるテキサス州は、州の所得税が抑えられることでも知られています。また、不動産の価格も、ニューヨークやロサンゼルスなどの大都市と比較すると安価なため、今後ますます成長が期待できる都市と言えるでしょう。

第2位:アイオワ州デモイン

デモインは、平均通勤時間が20分程度で、従業員にとって働きやすい都市として人気があります。新規事業の生存率が高く、生活費が大都市と比較してそれほど高くないこともまた、人気の理由と言えます。ちなみに、デモインで暮らす人の多くは、収入に対して約20%弱しか生活費として必要ないというデータがあります。つまり、収入の多くを人生を豊かにするために使えるという点で、幸福度が高い都市ということになるのです。

デモインは、企業にとっても最適な都市です。新規ビジネスが生存しやすい土壌があり、従業員の離職率も低い企業が多い点は、企業にとっては大きなメリットです。ビジネスと労働力を育成したい企業には、アイオワ州デモインをオススメします。

第3位:ウィスコンシン州マディソン

ウィスコンシン州のマディソンは、州内では規模のウィスコンシン大学マディソン校があり、大学の学位を持つ人口の割合は約48%と、とても高い都市です。通勤時間の平均は約21分程度で、この点でも、従業員にとって働きやすい都市と言えます。

さらに、ウィスコンシン州マディソンは、全米の他の都市と比較して、新規事業の生存率が何と全米ナンバーワンというデータがあります。これから起業あるいは新規事業をスタートするなら、マディソンは最適な都市と言えます。

第4位:ユタ州プロボ

ユタ州プロボも、ビジネスに最適な都市として人気があります。従業員の平均通勤時間は約20分程度で、これは上記の都市と大きく変わりません。また、プロボは自治体や地域が都市の成長をポジティブだととらえているエリアでもあり、地域における2020年からの5年成長率の予測によると、2.66%と高めです。この数字は、他の都市と比較しても高く、全米の中で12番目の成長率となります。

雇用のチャンスが多い都市として、企業にも人気があります。企業にとっても成長しやすく、そして働く従業員にとっても幸福度が高いという点で、ビジネスに最適な都市ではないでしょうか。

第5位:アーカンソー州フェイエットビル

アーカンソー州フェイエットビルは、コロナ禍においてもプラスのビジネス成長率を維持し続けた都市の一つです。2019年からの雇用率は2.5%で全米で11番目、フェイエットビル地域の成長率は3.04%で全米6番目、と急成長している都市でもあります。

フェイエットビルがビジネスに最適な理由は、他にもあります。生活費がリーズナブルで、従業員の収入に対する生活費の割合はわずか20%程度と低めです。企業にとっては高い成長率が期待でき、従業員にとっては高い幸福度が期待できる都市と言えるでしょう。

第6位:ウィスコンシン州ミルウォーキー

新規事業でオフィススペースをレンタルするなら、ウィスコンシン州ミルウォーキーは全米で5番目にリーズナブルな都市です。さらに、企業の存続率は全米3番目に高く、中小企業にとっても最適な都市と言えるのではないでしょうか。ベンチャーキャピタルやスタートアップ企業にとって、ミルウォーキーはとても魅力的な都市として人気があります。

第7位:ミズーリ州セントルイス

企業の存続率とオフィススペースのレンタルにかかるコストという2つの企業視点から見た場合、ミズーリ州のセントルイスはとても理想的な場所です。オフィスの賃料は1平方フィート当たり18ドル程度とリーズナブルで、これは全米の都市の中では4番目に低い価格です。

ビジネス存続率に関しても全米で5番目に高いため、これから新規事業をスタートしたい企業にとっては絶好のロケーションと言えます。

第8位:アラバマ州ハンツビル

雇用成長で都市を選ぶなら、アラバマ州にあるハンツビルが最適です。雇用率は過去3年間で2.3%も成長しており、これは全米12番目に高い成長率です。転職を考えている人にとって、ハンツビルは要チェックな都市と言えます。

かかる生活費の安さもまた、ハンツビルが従業員にとって最適な都市と言える理由の一つです。収入に対する生活費が占める割合は平均18%程度と、とても低いからです。つまり、アラバマ州ハンツビルは、従業員の幸福度で「ビジネスに最適な場所」を選んだ場合、とても素晴らしいおすすめの都市です。

第9位:ペンシルベニア州スクラントン

ペンシルベニア州スクラントンは、スタートアップ企業の成功率が高く、全米で4番目の高さを誇ります。通勤時間は22分程度で、他の都市よりも短いという特徴があります。また、スクラントンの周辺には同規模の都市が複数あり、広いエリアから従業員が通勤しやすいという点も、このエリアの特徴です。

第10位:ネブラスカ州オマハ

ネブラスカ州最大規模の都市として知られているオマハは、従業員の平均通勤時間は20分程度です。市内へのアクセスがとても便利な点が魅力で、より幅広い潜在的な可能性を秘めた都市としても人気があります。

オマハは収入に占める生活費の割合が20%で、これは全米15位です。通勤の利便性やQOLでビジネスに最適な都市を選ぶなら、オマハはまさに従業員にとって幸福度が高いエリアだと言えます。

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