COVID19に負けなかったアメリカ経済。その近況

COVID19の影響によって当初はアメリカも大きな影響を受けました。しかし、短期間で大きな回復を見せています。医療体制の改善やワクチン接種の進行が大きな要因です。Eコマースなどの産業だけでなく、これから幅広い業界での回復が見込まれています。

パンデミック下でも伸びたアメリカの産業

COVID19の影響は、世界中のあらゆる国に大きなダメージをもたらしました。これは、有事にも強い経済超大国アメリカでも例外ではありません。特に、2020年にパンデミックが始まった当初は、先の見えない状況にあったため、全体的に市場が冷え込む様相を見せました。

しかし、その後すぐに様々な業界で好調な様子が見られるようになっていきます。

パンデミック下で伸びた産業としては、まずEコマースが挙げられます。日本でも同じことですが、外出を避けるために自宅からネットで注文して宅配してもらうという購買傾向が強くなったからです。もともとこの分野で活躍していた企業だけでなく、大手量販店が積極的にEコマースに参入してきたというのが大きいです。

ピンポイントで見ると、衛生用品に携わる企業の売り上げが急激に伸びたことが分かっています。たとえば、アルコール消毒をするためのワイプと呼ばれる、ウェットティッシュが代表的な例です。こうした製品を開発、販売しているクリーニング製品メーカーは軒並み成長しています。

日本と同様に、外食産業は大きなダメージを受けて倒産する会社も多く見られました。その一方で、フードデリバリー産業は躍進しています。店舗での営業のみであったレストランなどが、フードデリバリーサービスを始めたケースも非常に多く、この分野での裾野の広がりが顕著です。アメリカでは、フードデリバリーのサービスを提供する企業はいくつか存在します。特にDoorDashはこの業界におけるシェアのうち半分を占めています。第二位は、UberEatsです。その次に、GrubHub、Postmatesと続きます。日本よりも大きなフードデリバリー企業がいくつもあり、選択肢があるというのも特徴です。

全体的に回復と成長の兆しが見える理由

COVID19の影響は非常に強いものですが、それでもアメリカの経済は回復基調が強く見られています。

その理由としては、まず重症者や死者の割合が減っているということが挙げられます。感染者自体は非常に多い状況が続くとしても、医療手法の開発や体制自体の改善によって、医療崩壊が起こることなく改善傾向が強くなっているのです。特に、アメリカは有事に強い国ですので、こうした対応がすぐになされ、それにマーケットがすぐに反応したということが経済情勢を持ち直す要因となっているわけです。

それに関連して、ワクチン接種が急速になされていったというのも回復傾向を押し上げるものとなりました。世界の中でもトップクラスのスピードで接種を進め、国民の大半が接種を終えています。もちろん、ワクチンを打ったからといって感染を100パーセント防げるわけではありませんが、重症化リスクを大きく下げるという効果はとても大きなものです。そのため、適切な感染防止策を取りつつも、様々な経済活動を再開する動きが全米で見られるようになっています。

これからの経済状況の見通し

これからは、経済再開の動きが本格化することが予想されます。すでに様々な業界で回復が見られますが、世界的な制約として原材料やパーツの供給が滞っているというブレーキが存在します。しかし、こうした制約も世界中でワクチン接種が進んでいることから、徐々に解消されることが考えられます。そうすれば、雇用や所得の大きな回復が起こりますので、消費に回される金額も大きくなります。

特に旅行、飲食を始めとするサービス消費が強くなると考えられます。 こうしたことから、2021年は過去と比較してもかなりのGDP成長が見込まれます。その後は、経済回復による一時的な盛り上がりが収まってきても、インフラ事業が拡大することや雇用がより改善するから、成長傾向はキープされると見ることができます。インフレ率の急激な上昇などのリスクもありますが、全体的には好調が継続するというのが予測として成り立ちます。

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