アメリカスモールビジネスM&A案件の注意点(2)オーナー社長の給与について

アメリカでスモールビジネスM&A案件を探す場合には問題点が数点存在いたします。それらを何回かに分けてお届けいたします。

 

注意点の二つ目としては、オーナー社長の給与です。

アメリカでスモールビジネスを運営する殆どのオーナーは法人税と個人所得税の2重課税を避けるためにS CorporationやLLCを活用しております。S CorporationやLLCを活用すると税務申告書や財務諸表にオーナーへの配当金や給与額は載っておりません。案件検索の際に表示されるEBITDAやキャッシュフローにはオーナーの給与が含まれているのです。

注意点(1)内でお伝えした$10M以上の案件の多くの案件はC Corporationの案件が多い為、2重課税を避けれずオーナーの給与が引かれた上でEBITDA表示がされています。

したがって、案件検索後に案件詳細を得た際に財務情報内にオーナー給与が含まれているか否かを確認することが重要です。そして、オーナー給与が財務情報内に含まれていない場合は、買収後に新しい経営者を任命する際の給与額を予測し、自分なりの財務計画を立てる際にそれらのコストを計算することも重要です。