米国プライベートジェットの販売とフライトが急増

コロナの影響を受け、アメリカではプライベートジェットの販売台数が右肩上がりで急増しています。メーカーも増産対応するなど、今後もニーズは高まり続けると予想されています。企業や経済にとっても、マイナスよりプラスの効果が期待されるでしょう。

目次

コロナ禍においてニーズが加速

コロナ禍においては、多くの航空会社が一般旅客機のフライトを減便しました。また、国や都市のロックダウンによって、空の旅に大きな混乱が生じました。しかし、それはあくまでも航空会社が提供する路線を予約して搭乗する旅客機の話です。これまではセレブや富裕層、もしくはビジネス目的で利用されることが多かったプライベートジェットは、コロナの影響を受けて、右肩上がりに販売数やフライト数が増えています。

プライベートジェットには、たくさんのメリットがあります。コロナ禍においては、見知らぬ人からの感染リスクを最小限に抑えることができますし、ソーシャルディスタンスやマスク着用を徹底することも不要です。さらに、航空会社の減便によって不便になった渡航計画に自身のスケジュールを合わせる必要がなく、いつでも自由に希望する都市へフライトができます。

セキュリティ面においても安全性が高く、フライト時刻の数時間前にチェックインしなければいけないこともありません。プライベートジェットの場合には、出入国の審査などはすべて事前に行っているため、フライト予定時刻の数十分前ぐらいに搭乗すればOKです。時間の節約という点においても、プライベートジェットはメリットが期待できます。

ビジネスジェットのブームが到来

プライベートジェットの販売は、コロナの影響も手伝って、販売台数が伸び続けています。その中でも特に注目されているのは、ビジネスジェットです。アメリカ国内におけるプライベートジェットを手掛ける大手企業ネットジェッツでは、既に760機以上の販売実績があります。

企業の多くは、プライベートジェットのシェアを購入するオプションや、プライベートジェットの飛行時間を一定以上に維持するために、プリペイド式のサブスクリプションプログラムを提供しています。民間の一般航空機よりも安全かつ迅速に目的地まで足を運ぶ移動手段として、プライベートジェットに注目する企業は少なくありません。

コロナ禍において、シェア型のプライベートジェットでは順番待ちが発生しています。プライベートジェット1回あたりのフライト時間は、コロナ前と比較して50%増となり、長距離飛行のニーズが増えています。

プライベートジェットのニーズは、今後しばらく高まり続けることが予想されています。航空機製造を行う企業は製造ラインをフル稼働して増産を急ピッチに進めており、2022年には新たに100機がプライベートジェット市場に搭乗すると見られています。

小型機を製造するメーカーにも好影響

プライベートジェットのニーズ拡大は、これまでセスナやボンバルディア、ガルフストリームなどの中小型機を製造していたメーカーにも、プラスの影響を与えています。これらのメーカーも増産を強化しており、今後は航空業界全体にも好影響を与えることでしょう。

プライベートジェットのフライト増加によって懸念される悪影響とは?

プライベートジェットのフライト数の増加は今後も続くと思われますが、地球の環境に対してはどのような影響が考えられるでしょうか。多くの専門家は「悪影響はない」と報告しています。確かに、プライベートジェットが飛行すれば、空気中へ排出されるCO2の量は増えます。しかし、大型旅客機よりも、プライベートジェットが排出するCO2はより炭素集約しているため、環境に与える影響は少ないのです。

そうしたマイナスの影響よりも、プライベートジェットのフライト増加によって得られるメリットは無限です。多くの企業にとってビジネスチャンスが広がる他、イノベーションの推進にもプラスの影響が期待できるでしょう。

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